今週はオンラインで人とつながる機会が多いです。
昨日は久しぶりの上越『学び合い』の会。ゼミ運営が後輩たちの手に渡ったので、純粋に参加者として楽しめました。
また、今日は『純』喫茶で西川研OBOGの方とお話しすることができました。
そこで得た気づきや学びを言語化したのがこちら↓
上越『学び合い』の会
ブレイクアウトルームに移動後、最初に話し始めるのが苦ではなくなった
年明けからファシリテーションについて学んでいるせいか、ブレイクアウトルームに分かれてから最初に話し始めるのが苦ではなくなりました(以前は「誰か話し始めないかなー」と内心思いながらきょろきょろする、というのがお決まりのパターンだったのですが)。
今回のイベントは自分が所属する研究室が運営に関わっているというのもありますが、同じブレイクアウトルームの参加者の様子を見ながら、話を振ったり発言を促したりするのがちょっとはできるようになった気がします。
同時に話し始めて「あっ、すみません…」なんてこともよくあるんですけどね笑
授業中にタブレットで遊んでいる子がいたらどうする?
GIGAスクール構想に関する話題が出て、現場で働く先生が授業中のある出来事について話してくださいました。
その先生の学校では生徒が1人1台ChromeBookを持っているのですが、『学び合い』の授業中テトリスをやっている生徒がいたのだとか。
そのとき、その先生は「今授業進めるのとテトリスやるのとどっちがいいと思う?」と生徒に投げかけてみたそうです。そうしたら授業中にゲームをやるということがぱったりなくなったのだそうです。
伝え方はいろいろあるとは思いますが、教師の中で「こうあってほしい」という思いがあるのなら、生徒に直接伝えるのも一つの手ですね。
デジタルに抵抗があるベテランとどううまくやっていくか
ブレイクアウトルームで現場の若手の先生方2人と話していたときのこと。
「若いから知ってるよね」ということでICTの担当になることが多いのだそうです。
ベテランの先生方の中には、デジタル関係に抵抗があり、ICTについて話していてもいいところより悪いところを挙げることが多いとのこと。それは、今までの経験上ということもあるし、先の見えない不安もあるのだろうと、その話をしてくれた先生は分析していました。
また、ベテランがICTに手を出しにくい原因として「教師自身より生徒の方が詳しくなってしまうから」というのがあるのかもしれない、という意見も。
たしかに…自分がよくわかっていないものを生徒がやすやすと使いこなすのを不安に感じる気持ちはなんとなくわかる気がします。疎外感というか、勝手に進んでいってしまう感じ。
ただ、その先生は若手がICTを担当することについて特に不満はないそうです。というのも、「ICT関係は若手が率先してやってみてベテランの先生方が困ったときは手を貸せるし、逆に生徒指導でこちらが困ったときはベテランが助けてくれるという関係性が築ければいい」とのこと。
おぉ、そういう折り合いのつけ方もあるのかと参考になりました。
『純』喫茶
西川研のゼミってどんな場所?→言語化できないんだなぁ、これが
西川先生のオンラインサロンに関するミーティングにひっそりとお邪魔して、オンラインサロンの準備を着々と進めている研究生の方と、西川研のOBOGお二人の話を聞いていました。オンラインサロンについては参加したこともないしよくわかっていないのですが、西川先生のオンラインサロンってどんな感じになるんだろうとちょっと興味はありました。
そこで出てきたのは「西川ゼミのよさってうまく言語化できないよね」ということ。西川先生に質問する学年ゼミの時間だけではなくて、夜中のよくわからない雑談とか、いろんな場面でいろんなことを語り合ったことが糧になっているし、それが西川研のよさなんだろうけど、たぶん誰も言語化してないよねという話になりました。
西川先生も「西川ゼミを知りたいなら大学院に来てください」と言ってるくらいですからね。徹頭徹尾『学び合い』で運営されている西川ゼミのこの雰囲気は、所属してみないとわからないですね、たぶん。
また、「学年ゼミは衆人環視の中で西川先生と戦える場」というのはちょっと笑ってしまいました。私は早々に戦意喪失していたので戦う気すらなかったのですが、お話していたOBの方は毎回西川先生を論破する気でゼミに参加していたのだとか。すごいなぁ…
4月に現場に出るまでの間、何をすればいい?
せっかくOBOGの方々がいるとのことで、今私が一番聞きたいことを聞いてみました。
それが、
4月に現場に出るまで2か月あるのだが、何をすればいいですか?
という質問。
いろんな話をしていただいたのですが、中でも印象に残ったのが次の3つ。
①授業設計をざっくり作っておく
初任の4月は自分自身が右も左もわからない状況で、まともに授業準備もできないまま、全てが怒涛の勢いで自分の身に降りかかってきます。私は4月から中学校で勤務する予定ですが、中学校では来年度から新学習指導要領が全面実施になるため教科書が変わります。
実際どんな授業をするかは生徒を前にしてみないとわからないので、今この段階で授業準備をしても無駄と言えば無駄です。ただ、先が見えない不安を軽減する手段の1つとして、ざっくりと授業構想を考えておくことは私にとっては有効なのかもしれないと感じました。準備ができないという心の余裕のなさは授業以外の部分でも悪影響を及ぼすでしょうし。
②『学び合い』の形に捉われない
初任者指導の先生とうまくやっていくには、その先生の指導に沿った授業をするのが無難な選択です。ただ、それは「初任者指導⇔『学び合い』」のように相反するものというわけではありません。
『学び合い』は考え方なので、いわゆる『学び合い』の形ではなくても『学び合い』になります。『学び合い』の形にとらわれないことが重要なのだそう。
そして「”1人も見捨てない”とか捨てた方がいい」というパワーワードが出現。”1人も見捨てない”ということが具体的に何かというと、それは人によって変わってきます。
OBの方曰く、『学び合い』を現場で始める先生の多くが陥る思考回路として、
1人も見捨てない=みんなができる=ネームプレートを全員が動かせる
という形の部分に注目しがちなのだとか。
”1人も見捨てない”ことについて、具体的に教室でのどんな姿をイメージするか、自分の中で掘り下げて考えることが必要とのこと。「答えは自分の中にある」。だから自問自答しながら自分の中に落とし込んでいくという作業が重要になってきます。
↑この部分は、私が無意識のうちに避けていたことなのかもしれないと、話を聞いていて思いました。昨年非常勤で働いていたときは、いわゆる型通りの『学び合い』ができず、それでもなんとか折り合いをつけてやろうとしていました。『学び合い』はテクニックではなく考え方であるというのは2年間西川研にいてわかったつもりでいましたが、まだ腑に落ちていなかったのかもしれないと思います。
③現場で『学び合い』のベースを同僚から否定されないためには
一緒にお話ししていたOBの方は、初任から4年間ずっと『学び合い』をしてきたのだそう。その先生が裏ワザを教えてくれました(「裏ワザ」って素敵な響き…)
それは、
『学び合い』でうまくいかなかったことを同僚に聞いちゃう
というもの。
『学び合い』でうまくいかないことがあると『学び合い』実践者に相談しがちです。しかし、同じ環境で仕事をしている同僚に聞くと、同僚が『学び合い』実践者でなくても自身の『学び合い』のベースを否定されにくくなるというメリットがあるそうです。
「こんなこと挑戦したいんだけど、うまくいかないんですよ~。○○先生はどうしてますか?」と聞くと、聞かれた先生はアドバイスをくれます。これだと『学び合い』の授業そのものを否定されることはありません。
そもそも聞かれて悪い気はしないし、そのアドバイスを実践してみてうまくいけば「○○先生、この前先生にもらったアドバイスをもとにやってみたらうまくいきました!」と伝えれば、アドバイスをくれた先生もうれしくなります。
↑上記のことを、新任であるという立場を利用して、ニコニコしながらやるとうまくいくそうです。これはいいことを教えてもらった!4月以降やってみよう!