生徒の志望理由書の添削を通して、"問いかけ"によるアプローチの有効性に気づいた話

私は個人指導の塾で講師のアルバイトをしているのですが、今年は高校3年生の子を一人担当しています。

 

今日は久しぶりの指導日でした。昨年末は共通テストを受験するので英語の対策をしていましたが、今日は「志望理由書を書きたいです」とのこと。その子は看護系を志望しているので、入試に面接が必須なのです。

 

志望理由を見てみたら、伝えたいことはなんとなくわかるものの、内容がつながっておらずぶつぶつと途切れているように見えました。

 

その子らしさが見えてこないので、とりあえず「なぜ看護師になりたいの?」と聞いてみました。そうしたら、

生徒「母の影響が強いですね」

私 「そうなんだ~。いいじゃない、だんだん具体的になってきた。お母さんのどういうところに影響受けたの?」

生徒「うーん…」

私 「お母さんのどういう姿がいいなぁと思った、とか」

生徒「においが好きだったんです」

私 「におい?」

生徒「病院のせっけんのにおいがして、それが好きだったんですよ」

 

この「母から香る病院のせっけんのにおい」という個人的なエピソードから、

看護師になりたいと思ったきっかけは母の存在

 ↓

幼い時、仕事帰りの母から病院のせっけんのにおいがするのが好きだった

 ↓

自信を清潔に保ち、患者さんに尽くす母の姿を想像

 ↓

母のように患者さんに尽くす看護師になりたい

という、看護師になりたいきっかけのストーリーが生まれました。

 

また、「自身の長所と短所は何ですか?」という質問についても、「コミュニケーション能力」とか「根気強さ」のようなキーワードは挙がったもののそこで止まってしまっていたので、「コミュニケーション能力ってどういうこと?」とその子にとってのコミュニケーション能力について尋ねてみました。

 

そうしたら、コミュニケーション能力をどう捉えているのか具体的なシチュエーションが出てきたので、それをもとに、

私の長所は2つあります。

1つ目はコミュニケーション能力があることです。私は~ができます。この長所を看護の現場で活かし、・・・したいです。

2つ目は…

という長所のテンプレに沿って文章を考えてもらいました。

 

先ほど出してもらった具体的なシチュエーションを「~」の部分に入れると、「コミュニケーション能力がある」という自分の主張をサポートする根拠になります。

 

面接は資料を持ち込むことができないことがほとんどなので、客観的なデータに基づく主張がしにくく、どうしても「自分がこう思っているから」という主観的な主張になりがちです。それでも、ただの主張だけなのか、自分なりの根拠を示して主張できるのかでは大きな差があると感じます。

 

こんな感じで彼女と対話をしていて、ふと「あれ、先日のファシリテーション講座でやった「より良い”問いかけ”を考える4項目」使えてるのでは?」と思いました。

f:id:bookmarker330:20210122220858j:plain

「なぜ看護師になりたいの?」というのはWhyの問いだし、置き石理論のように関連する小さな問いを重ねることで「母から香る病院のせっけんのにおい」という根本的なきっかけのエピソードを引き出すことができました。そして、「コミュニケーション能力ってどういうこと?」というのは概念の問いにあたります。

 

知らず知らずのうちにより良い問いを投げかけることができていたようです。

 

ファシリテーションでの問いかけは集団へのアプローチ方法ですが、個人との対話においても活用できそうだなと思いました。

 

ファシリテーションで問いを考える際は、上記の4項目に意識的でありたいなと感じました。

 

 

また、私は国語が専門なので今回のような志望理由書や小論文の添削を生徒からお願いされることも多かったのですが、最終的には生徒自身の言葉でまとめるようなイメージでやっています。

 

結局その文章を書くのも、面接で話すのも生徒なので、借り物の言葉ではなく、自分の言葉で伝えられるようになってほしいからです。

 

生徒たちが自分にとってしっくりくる言葉と出会うためのサポートというスタンスは、これからも変わらないのかなと思っています。

Raise your Flag(ファシリテーション講座)②

Raise your Flag3期生(C日程)のしーちゃんです。

 

昨日はRaise your FlagのインプットDay!

ファシリテーターの4要素」についての講座。

2時間は気づいたらあっという間で、でも本当に濃密でした(最近お菓子作りで煮詰めたキャラメルより濃密…)。

 

ファシリテーターの4要素」について、昨日の内容をフローチャートっぽくまとめてみたらこんな感じになりました↓

f:id:bookmarker330:20210122115310j:image

膨大な情報が頭の中に入りこんできたのがよくわかります。頭の中のフィルターを通過しては、ひっかかりつつも抜けていきそうな感じ。

 

私は基本”必要な時に必要なものを学ぶ”スタイルなので、とりあえずひっかかったことを言語化しておこうと思います。今日のスライドは折に触れて見返しつつ、自分の中に使える形でためていくことになるんだろうなぁ、きっと。

 

同じC日程のゴエちゃんが「実践しやすそう・意識しやすそう」という視点でアウトプットするというアイディアをくれたので、それに便乗して「学校現場で実践しやすそうなこと」という視点でまとめていきます。

 

 

質問しやすい環境づくり+質問することがまわりに与えるメリット

インプットDayで話を聞くことが多くなるので、わからないことがあったときに質問しやすくするため、こんなシステムがありました。

f:id:bookmarker330:20210122095703j:plain

話の途中でもわからないことが出てきたときは、チャットで「!」を押せば質問できるという仕組み。人の話を聞いているときは「話をさえぎってまで質問していいのか?」という心理が働きがちなので、グラウンドルールとして質問しやすいシステムを共有しておくことで、質問に対するハードルを下げることができるんですね。

「いつでも質問してね」とか「何でも質問してね」と相手に言うだけでは、なかなか質問しやすい環境は作れません。最近そのことで、ゼミの引き継ぎがあまりうまくいかず、質問しやすいシステム作りの重要性を感じました。

 

教室だと手を挙げて質問っていうのが定番のパターンですが、中高生にとってはなかなか勇気がいることなので、何か良い方法はないかなぁ…今後の課題ですね。

 

そして、他の人が質問しているのを聞いて気づいたのが、質問のメリット。

みんなの質問はどれも「たしかに!それ私も気になる!」というものばかりでした。誰かが質問することで、自分ではスルーしていたけど実は気になっていた隠れた前提のようなものが浮かび上がってくるんだなと思いました。

ファシリテーターの4要素の1つ「問いかけ」のところでは、「当たり前を問い直す」「よりよい問いかけを作る」という話がありました。「通り過ぎてしまいそうなことに気づく」「質問を生み出せる」のは素敵なことですね。そう考えると、質問もGIVEのひとつの形なのかもしれません。

 

 

集中阻害要因をなくすのはUD化とつながる

ファシリテーターの4要素の1つである「環境整備」には3つの項目がありますが、そのうち「集中阻害要因をなくす」ことについて。

f:id:bookmarker330:20210122101413j:plain

私の場合なら、主に生徒たちが授業に集中できる環境を整えていくために、集中阻害要因をなくしていく必要があります。話を聞いていて、授業のUD(ユニバーサルデザイン)化とつながってきそうだなと感じました。

 

授業のUD化は、授業に参加することや授業を理解することに困り感を持っている生徒が参加・理解しやすくなるような授業をつくること、そしてその子たちを含むすべての生徒が参加・理解しやすくなるよう授業を設計することです。特別支援教育の分野でよく登場しますが、特別支援教育に限らず、教育のあらゆる分野で必要な考え方だと思います。授業のUD化の1つの手段として、黒板のまわりには目立つ掲示物を貼らないなど、視覚に関する阻害要因を取り除くことがあります。

 

今までの自分の授業を振り返ってみて、体感やコンディションまでは配慮できていなかったなぁと感じました。「席の場所によってエアコンの効き方違うけど、しかたないよね」とか「お昼の後の授業は眠くなるよね」とか、言い訳をしてごまかしてきた気がします。エアコンの例だったら、「暑い人、寒い人は席移動してもいいよ」と言う、お昼の後の授業なら導入でペアワークを入れてみるなど、参加者である生徒たちの状況を想定して、自分にできる範囲で場を作っていく必要があるなと感じました。

 

 

こちらが意図する回答に誘導しないようにするには?

f:id:bookmarker330:20210122104806j:plain

「問いかけをしてみたのに思った回答ではなかった」というときは、問いかけの言葉が違うことが多い byもっぴー

どんな問いをかけるかで答えは大きく変わってくるそうです。

 

そして、メルちゃんのナイスな質問、

「こう言わせたい」という意図が出ないようにするには?

この質問を聞いて、道徳の授業を思い浮かべました。

私は道徳に苦手意識があります。というのも、道徳における問いに対する答えは人によって違う一方で、目標や内容項目は学習指導要領によって決まっているため、望ましいあり方はおのずと定まります。「みんな違ってみんないい」だと発散するだけで収束しないし、かといって「理想の答え出し競争」ではしらけてしまう。今でも私の中の課題です。

答えは真っ白なキャンバスに2人で描いていくイメージ byもっぴー

質問者の気持ち次第 by大地

問う側の固定概念に影響される→問いかけを考えるときに「自分はそう思っているけど果たしてそうなのか?」と考えてみる byまお

コーディネーターの3人の答えに共通しているのは、問いかけを考えるときや実際に参加者に問いかけるときはフラットな、まっさらな状態で、ということなのかな。

 

 

将来の夢を尋ねる前に、あなたならどんな置き石(問いかけ)を置く?

大地さん命名の「置き石理論」。f:id:bookmarker330:20210122111624j:plain

いきなりズバリと核心的な問いを投げかけても、参加者の心の準備が整っていないとなかなか答えられないので、メインの問いの前にそこにたどりつくための問いかけを置き石のように置いて、徐々に核心に迫っていくという問いかけの方法です。

 

説明の後、実際に問いかけを作るワークをしました。

f:id:bookmarker330:20210122112037j:plain

「最終的に将来の夢について聞くために、あなたならその前にどんな問いかけを作る?」というもの。学校のキャリア教育の場面で使えそう!、と内心ワクワクしながら考えてみました。

 

私は「生徒たちには幸せに生きていってほしい」という願いがあるので、

①日常のどんな場面で幸せを感じますか?

 ↓

②気になっていること、興味があることは何ですか?

 ↓

ロールモデルや目標になる人はいますか? その人はどんな人ですか?

 ↓

④将来の夢は何ですか?

という感じで考えました。

 

個人ワークでアウトプットしてから、グループで互いの考えをシェアする時間へ。

この流れは普段の授業でも「ワークシートに自分の考えをまとめる→グループで共有する」という形でよく取り入れます。

 

人と話してみると、着眼点やプロセスが全く違うことに驚かされました。

以下、シェアした内容をグラレコ風にまとめてみたものです。

f:id:bookmarker330:20210122115349j:image

他の日程で内容をグラレコでまとめている人がいて、いいなぁと思って挑戦してみました。

 

かずの「これだけは絶対にしたくないものは?→逆に好きなもの、得意なことは?」という流れは自分にはなかった視点だったので、おもしろいなと思いました。それに対してかおるが「好きと嫌いっていう2つの側面から削り出していって、芯が残る感じですね」とコメントしていたのを聞いて、りんごのイメージが出てきました。

そして、ふうかの考え方が斬新で発想がやわらかいなと感じました。「今1億あったら何をする?(お金の制約)」「1週間が7日ではなく8日になって1日フリーな時間ができたら何をする?(時間の制約)」と、夢の制約になりうるものを具体的に取り除いていく問いかけが素敵だなと思いました。

 

 

(特に最悪の事態に対する)シュミレーションの大切さ

f:id:bookmarker330:20210122113547j:plain

ファシリテーションはその準備段階で、最高の場合と最悪の場合の5W1Hのシュミレーションを徹底して行うことが重要なのだそうです。シュミレーションの解像度によって成功確率が大きく変わってくるのだとか。

オンラインだと、「途中で電源が落ちて抜けちゃう」とか「wifiがつながらない」とか「スマホが壊れた」とか、特にありとあらゆる最悪の状況を想定し、どう対応をするか考えておけば、何かあっても落ち着いて対処することができます。

 

教育実習等で指導案を書いた際、実際の授業をシュミレーションすることはありました。ただ、「こう発言するだろう」「こんな回答が出てくるだろう」という最高のシュミレーションはしていましたが、最悪の状況はシュミレーションできていなかったと思います。

 

考え得るあらゆる最悪なシチュエーションを想定し、対策しておくことで、不測の事態が起こったときもなんとか対応できるのかなと感じました。

我が家の固定資産税額を知り、不動産について学ぼうと思った話

学修成果発表会が終わってホッとしたのもつかの間、ファイナンシャルプランナーの検定試験が今週末に迫っています。

 

対策用のテキストを使って勉強していて、そのテキストは以下のように全6章で構成されています。

第1章 ライフプランニングと資金計画

第2章 リスク管理

第3章 金融資産運用

第4章 タックスプランニング

第5章 不動産

第6章 相続・事業承継

一発合格! FP技能士3級完全攻略テキスト20-21年版

一発合格! FP技能士3級完全攻略テキスト20-21年版

  • 作者:前田 信弘
  • 発売日: 2020/06/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
一発合格! FP技能士3級完全攻略実戦問題集20-21年版

一発合格! FP技能士3級完全攻略実戦問題集20-21年版

  • 作者:前田 信弘
  • 発売日: 2020/06/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

1〜4章はわりとサクサクと進んだのですが、5章の不動産はどうにも頭に入りません。

 

理由は簡単で、自分とは縁の薄い分野だと思っているからです。

ライフプランニングや金融資産の運用は今興味があるところなので勉強しがいがありますが、不動産に関しては自分が持っているわけでもないし、あまりイメージが湧きませんでした。

テキストを読んでいても、文字の上を目が滑っている感じ。

 

これではまずいと思い、とりあえず聞いたことのある「固定資産税」というキーワードが出てきたタイミングで、向かいに座っている母に「うちの固定資産税の額っていくらくらいなの?」と聞いてみました。

 

そうしたら、母はちょうど確定申告などお金関係の作業をしていたようで「農地はお父さんが持ってるから○万円、家屋の部分は私が持ってるから□万円だねー」と教えてくれました。

 

「ということは、私がそれを相続するとしたら○+□で△万円毎年払うことになるってこと?」と聞いたら、母は「そういうこと」と当然のように返してきました。

 

△万円か…けっこうな額だな…

 

その金額を聞いて、やっと現実味が出てきました。妹は県外にいて、私は県内で就職します。おそらくどのような形であれ、我が家を相続するのは私になるでしょう。

 

不動産を親から子へ譲渡するなら譲渡することによる税金が発生します。固定資産税のように、保有するのにもお金がかかります。

 

やっと不動産について学ぶ動機が見つかりました。

 

不動産の次は相続に関する章なので、私にとっては好都合です。本番で6割以上取れるよう、コツコツ勉強を進めようと思いました。

「知恵をシェアすること」と「次やることを想定して動くこと」

今日は久しぶりに連携校に伺いました。

 

市内の小中学校は大雪のため昨日まで臨時休校で、今日以降状況を見て再開することになっていました。

 

私は小中高の12年間を上越市で過ごしていますが、雪の影響で学校が休みになったことはなかった気がします。それだけ今回は短期間に大量の雪が降ったということなのでしょう。

 

高田などの町中では排雪が追いつかず、今日も休校のところがあると聞きましたが、連携校は今日から再開。大寒を迎え非常に寒い中、子どもたちの元気なあいさつが響きました。

 

今日はひたすら子どもたちの書き初め作品を台紙に貼りつける作業をしていました。3年生以上は毛筆なので、縦長の半紙に「お年玉」とか「光る雪空」などと書いてある作品を、巻物のような筒のついた台紙に貼りつけます。

 

台紙を前に「どの位置にはろうかな」としばし考えていたら、ベテランの先生がすっと寄ってきて「これ使う?」と線が書いてある紙とクリップを渡してくれました。台紙のサイズに合わせて作ったガイドでした。

「高学年担任したときに子どもたちが自力で貼れるように作ったんだよね」とのこと。

「ありがとうございます!」とお礼を言い、使わせていただきました。おかげで作業が捗る捗る。

 

「台紙のサイズに合わせたガイドを作る」というのは私では思いつきもしなかったことでした。こうした"ベテランの知恵"のようなものをシェアできる職場は素敵だなと感じました。

 

また、最初に台紙に貼り終えたものを「そのままだと場所を取るかな」と思い、ひとつひとつ丸めて担任の先生に渡そうとしました。そうしたら、「明日掲示する予定だから広げて置いておいてもらえますか?」とお願いされました。

 

たしかに、台紙に貼るってことは掲示することが前提だから、掲示しやすいように広げておいた方がいいよな、とその段階で気づきました。

 

次やることを想定して動くというのは、職場はもちろんですが日常のあらゆる場面で大切になってくると感じました。相手に対する配慮を忘れないようにしたいと思います。

 

この反省を活かして、次に担当したクラスの分は広げた状態で3等分に折りたたんでカゴの中に入れて渡したら、担任の先生から「ありがとうございます」と言ってもらえました。

 

子どもたちのあいさつに元気をもらい、2つの重要な気づきを得ることができた、そんな年明け最初の連携でした。

学修成果発表会を終えて(舞台裏含め)

今日は教職大学院の学習成果発表会でした。

本来はzoomと対面を組み合わせて行う予定でしたが、コロナウイルスの影響と大雪のため、すべてリモートで行うことになりました。

 

私は「教職大学院での学び」+「個人研究」の2本立てでスライドを作りました。

f:id:bookmarker330:20210119145349p:plain

スライドを作っている間、「そういえばこんなことしたなぁ…」などと2年間の学びが走馬灯のように頭の中を駆け巡りました。

ゼミのみんなと本を書いて出版したり、『学び合い』の授業実践をしたり、いろいろやったなぁ…

 

 

zoomを使ったオンラインでの発表は、聞いている側の反応がないので話す側のハードルは上がるような気がします。

 

本番前に、同じゼミの同期とzoomでの発表練習を繰り返しました。「練習しよう」と声をかけて集まれるような仲間の存在は、私にとって宝物です。

 

昨日みんなと練習をした際、現職派遣の先生から、

「なぜ研究をしようと思ったかのエピソードがあった方がいい気がする。自分の教師としての将来のために(研究を)やっとくべき理由があるといいかな」

というコメントをいただきました。

 

その場でちょっと考えてみたのですが、私が研究を始めたのは1年時の学校連携プロジェクトがきっかけでした。

同じ市内の同じ普通科高校にも関わらず、私の母校(進学校)と連携先(進路多様校)では特に進路やキャリア教育に関する状況が全く異なることを目の当たりにして衝撃を受けました。

「高校段階の進路決定はその後の人生にどのような影響を与えるのだろうか?」という疑問や「卒業生のその後ってなかなか追えないし、追う気もなかったなぁ」という思いから、主に卒業生を対象とした追跡調査をやってみたいと思ったのでした。

 

 

私の発表は午後からだったので、午前中はいろいろな人の発表を見て回りました。どの方の発表もその人が積み上げてきた学びがよくわかるものでした。その人の2年間の学びのストーリーが見えてきて、素敵な発表だなぁと思いました。

 

 

肝心の自分の発表はどうだったのかというと…

発表1分前に「静かにしてくれって家族に言うの忘れてた!」と思い、1階にいる両親に「これから発表するから頼むから静かにしててね」とだけ言い、自分の部屋にダッシュで戻りました。

(大学ではなく家から参加するとこういうところが困りものですね。発表している裏で「ご飯だよー」なんて言われたらたまったものではありません)

 

こんなイレギュラーがあったので内心焦ってしまい、練習をしていたときよりもかなり早口になってしまい、想定より1分以上早く終わってしまいました。

ただ、発表後の質疑応答で先生方の質問にもとりあえず答えることができたので、今は無事に終わってよかったなと胸をなでおろしています。

 

発表者のみなさん(自分も含め)、お疲れさまでした。

先生方、そして会を運営してくれたM1のみなさん、ありがとうございました。

『習慣が10割』(吉井雅之)読了

私は何かをコツコツと続けるのが得意な方です。

中学~高校までブドウを10年間続けていたし、このブログも1年以上毎日書き続けています。

教員採用試験の面接練習でも、「あなたの長所は何ですか?」と聞かれたら、食い気味に「根気強く物事に取り組めることです!」と答えていました。

 

ただ、その一方で”三日坊主”というやっかいな性質も持ち合わせています。

小学生の時、夏休みの日記は初日だけ書いてあとは最終日までほったらかしでした。最終日に適当に創作して書いて提出する始末。

「何かを始めよう!」と思い立っても、習慣化する前に諦めてしまうことの方が多かったのです。

 

コツコツと続けることはできる一方で三日坊主。

そんな私が最近読んだのが、この『習慣は10割』という本です。

習慣が10割

習慣が10割

 

 

読んでみて気になったのは以下の2つです。

 

脳は意外と単純/刷り込みで習慣化できる

著者曰く、

何度も耳に入ってきた言葉が潜在意識に刷り込まれ、習慣を形成していく

そうです。

 

人間の脳は耳から入ってくる情報をすべて本当のことだと思い込む性質があるそうで、「自分はダメな人間だ」と人から言われると、自分が本当にダメな人間だという根拠がなかったとしても、言われたことをそのまま真実として受け止めてしまうらしいです。

だから、マイナスの言葉を言う人の近くにはいない方がいいわけですね。

 

一方で、刷り込みは自分自身でもできます。自分との約束を決め、それを常に意識して繰り返し反復すれば、新たな習慣を自分自身に根付かせることができます。

今の自分は過去の習慣が作っていますが、今から始める習慣を積み重ねれば未来の自分を作り上げることができるわけです。

 

 

人間は楽しいことしか続かない

 人は快いことに対しては接近していく一方、不快に感じることは避けるようにできています。人は「正しいからやるべきだ」と考えてしまいがちなのですが、正しいけれど自分にとって嫌なことは無意識のうちに回避してしまうため、続かないそう。

「教員採用試験に合格するためには勉強しなければならない」と思っていても、その勉強が苦痛であれば続かないわけですね。

 

習慣化するためには、正しいことを無理に続けようとするのではなく、「正しいことを楽しむ努力」をすることが重要なのだそうです。

苦痛をワクワクに変えるには、「自分がこうなりたい」というビジョンが必要なのかなと思います。

 

筆者曰く、習慣化の法則は

「習慣=思いの深さ×繰り返し反復」

 なのだそうで、「自分がこうなりたい」という思いを明確にするとともに、「理想の自分を手に入れた時、それを見て誰が喜んでくれるか」を具体的に想像すると良いそうです。「自分のために」だけでは弱く、「誰かのために」というのが大切なんですね。

大学入学共通テスト(国語・英語)を解いて、学習指導要領と照らし合わせてみた

今朝の朝刊に大学入学共通テストの問題が載っていたので、国語と英語の問題を解いてみました。

どちらも80分だったので、13時スタートで間に休憩を10分挟んで16時近くまで解きっぱなし。久しぶりに頭をフル回転させました。

 

結果はこんなかんじでした。

【国語】

第一問(評論)香川雅信『江戸の妖怪革命』:48点/50点

第二問(小説)加能作次郎『羽織と時計』 :44点/50点

第三問(古文)『栄花物語』       :31点/50点

第四問(漢文)『欧陽文忠公集』『韓非子』:50点/50点

計 173点/200点

【英語】

第1問:10点/10点

第2問:16点/20点

第3問:15点/15点

第4問:16点/16点

第5問:12点/15点

第6問:18点/24点

計 87点/100点

 

古文で大量失点しているのが痛い…

現場に出る前に勉強し直さなければと思いました。

 

いつもなら結果に一喜一憂して終わりにしてしまうのですが、今日は解き終わったあと、問題を解いていて感じたことと学習指導要領を照らし合わせてみました。

 

【国語】

(評論)文章の展開や要旨・要点に着目させている

問5は問題文を授業で習った生徒がノートを作るという設定の設問でした。

問5の(i)は本文を段落分けして小見出しをつける、(ii)は問題文のテーマについて自分なりに言い換えてまとめるという、普段の授業を意識した問題になっているという印象でした。

 

平成30年告示の高等学校学習指導要領の「現代国語」にある、

C 読むこと

ア  文章の種類を踏まえて,内容や構成,論理の展開などについて叙述を基に的確に捉え,要旨や要点を把握すること。

の部分とつながってきそうだなと思いました。

 

 

(全般)複数のテキストを関連づけたり読み比べたりさせている

評論:問題文+生徒のノート

小説:問題文+新聞に掲載された作品を批評した文章

古文:『栄花物語』の該当箇所+本文に出てくる歌と同じ歌が記されている『千載和歌集』に関する文章

漢文:『欧陽文忠公集』の漢詩+『韓非子』の文章(どちらも馬車を操縦する御術に関するもの)

↑このように、関連する複数のテキストを示し、それらを関連づけたり読み比べたりして解く問題が4つの分野すべてで出題されています。

 

学習指導要領では、「現代の国語」の「C 読むこと」の

イ  目的に応じて,文章や図表などに含まれている情報を相互に関係付けながら,内容や書き手の意図を解釈したり,文章の構成や論理の展開などについて評価したりするとともに,自分の考えを深めること。

という箇所や、「言語文化」の「B 読むこと」の

エ作品や文章の成立した背景や他の作品などとの関係を踏まえ,内容の解釈を深めること。 

という部分を意識した出題になっているのではないでしょうか。

 

 

【英語】

※英語に関しては専門ではないので思いっきり感想です。

文法問題がなくなっている!

私がセンター試験を受験した際に第1問として出題されていた、穴埋め形式の文法問題や「並べ替えて3番目と5番目の語句の組み合わせを答えよ」というような文法問題が共通テストでは一切なくなっています。これは、現在塾で担当している高校3年生の共通テスト対策用問題集を見てびっくりしたことでもあります。

第1問からまとまった文章を読んで答える問題が最後まで続くので、私は解くのがぎりぎりで見直す時間がとれないほどでした。

 

また、テキストもLINEのような文章やeメール、ポスター、パワーポイントのスライドのようなものなど、より日常的で実践的な読解力が試されているような気がしました。

学習指導要領の英語の目標の1つである、

(2)コミュニケーションを行う目的や場面,状況などに応じて,日常的な話題や社会的な話題について,英語で情報や考えなどの概要や要点,詳細,話し手や書き手の意図などを的確に理解したり,これらを活用して適切に表現したり伝え合ったりすることができる力を養う。

というところと関係がありそうです。

 

 

複数テキスト(3つ以上)から必要な情報を取捨選択する力が問われている

第4問は生徒と教員のeメール2通、電車の時刻表(行きと帰り)、施設の混雑具合のグラフ、スケジュール表と4種類のテキストを読み比べ、適切な資料から必要な情報を読み取らないと解けないような問題の作りになっています。

 

 

事実と意見を分けて読み取れるかを問われている

第2問のA・Bでは設問に”fact”(事実)や"opinion"(意見)という語句が太字で入っており、テキストや図・表などの資料からわかる事実(もしくは意見)は何かという問い方をしています。

 

英語とは直接関係ないかもしれませんが、学習指導要領の現代の国語の内容部分に、

ア 主張と論拠など情報と情報との関係について理解すること。
イ 個別の情報と一般化された情報との関係について理解すること。

とあります。

 

フェイクニュース等がネット上で氾濫しており、ネットリテラシーがないと適切な情報にたどりつきにくい現在、事実と意見を分けられる能力が問われているのかなとちょっと思いました。

 

 

大手予備校のサイトに行けばもっと詳細な解説が載っているだろうし、YouTubeなんかにも解説動画等が載っているだろうとは思いますが、解いてみた感想をまとめてみました。

 

新学習指導要領と照らし合わせてみようかな、という思いつきは、教職大学院に入っていなかったら出てこなかったかもしれませんね。