『新版 授業の腕を上げる法則』(向山洋一)読了

知り合いの先生がおすすめしていたのを見て、向山洋一先生の『新版 授業の腕を上げる法則』を読みました。

新版 授業の腕を上げる法則 (学芸みらい教育新書 1)
 

第1章の「授業の原則」の部分を読んでいて、今から5年前、大学卒業してすぐの講師時代のことを思い出しました。

 

私立の学校で講師をしていたので、公立のように体系的(?)な新採用者の研修が組まれているわけではありませんでした。

 

それでも、新採用者の研修を担当してくださっていた先輩の先生は、授業の原則第2条の「一時一事の原則(一時に一事を指示せよ)」と第3条の「簡明の原則(指示・発問は短く限定して述べよ)」に当たることが大切だと何度も繰り返しおっしゃっていました。

 

なんなら「1年目は単指示を簡潔に示せれば合格」とまで言われていました。

 

それだけ、授業中に指示を出すことは重要であり、難しくもあるのだと知りました。

 

また、その先生は私と同じ国語の教員だったこともあり、授業を参観させてくださったことがありました。

 

その際に「○○さん(=私)、音読のやり方ってどれくらい知ってる?」と聞かれたのですが、当時の私は「ペアで読む」「。読み」など2つ3つくらいしか答えられませんでした。

 

その先生は私の知らなかった音読方法を取り入れた授業をされ、「これ以外にも△△とか□□みたいな読ませ方もあるよ」と教えてくださいました。

 

「教育にも技術が必要なのだ」と感じた瞬間でした。

 

よく"技術は見て盗むもの"という言い方をされます。たしかに、空き時間に先輩の先生方の授業を見に行っても定時で帰れるような余裕が学校現場にあれば、それでもいいのかもしれません。

 

しかしながら、学校現場に余裕がないのは周知の事実です。

 

TOSSのような教育技術が集まったものを活用することは、とくに経験が浅い私のような教員には必要なことなのかもしれないと思いました。