先日、私の母校の高校に行って授業見学をしてきた。
我が母校はちょっと変わっている。
「ない」ものが多い。制服もなければ校則もない。みんな思い思いの格好をしている。(ちなみに私がここに進学しようと決めた最大の理由は、「冬の寒い中スカートをはかなくてもいい」から。なにせ、新潟県はばかみたいに寒いのに、高校生のスカート丈は全国で最も短いと言われているのだ。)
見学に行って一番驚いたのは、体操着のデザインがカッコよくなっていたことである。私の在学中は、半袖にも長袖にもなぜかポロシャツもどきの襟がついている上に、前後についている大きい名札に黒マジックで名前を書かなければならないという代物だった。私服OKなんだから体操着も各自好きなジャージを着ればいいのに、と何度思ったことか。
さて、生徒の格好にも思うところはいろいろとあるのだが、講師になって驚いたのは何を着ていいのかわからないということである。
採用された当初に服装規定なるものは一応配られた。男性は基本スーツだから、組み合わせのローテーションを決めてしまえば服装に悩むことはなさそうだが、女性の場合、
①華美でないもの、露出の少ないもの
②スカートやパンツなどは丈が短すぎないもの
③スカートをはくときは生足禁止
以上の3つさえ守っていれば、正直何でもいいのである。
4月中はとりあえず"教育実習生スタイル"だったが、就活スーツ2着をほぼ毎日着回すのは限界がくる。さらにスーツのジャケットだと板書する時に腕を上げにくい。
結局、1ヶ月間先輩の先生方の格好をつぶさに観察して地雷を踏まない格好を研究し、少しずつアイテムを増やしていくことになった。
いったい何が正解だったのだろう?、と今でもぼんやり思う。TPOをわきまえて、他者に不快な思いをさせなければいいのかなぁ。
実は、大学院に入ってよかったのは、「何も考えず好きな服を着られる」ことと「スカートでもストッキングはかなくていい」ことだったりする。