定年退職した恩師に対する、教え子からの粋な計らい

いつも新聞を見るとき広告はのページはすっ飛ばすのですが、この全面広告だけは思わず見入ってしまいました。

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一面に、国語の問題が載っていました。

問 次の文章は恩師の定年退職にあたり、かつての教え子が書いた手紙です。この手紙を読んで後の(一)~(五)の設問に答えてください。

問いと問題文の後には5つの設問が↓

(一)文中にある押木さんとはどんな先生ですか。

(二)あなたの押木さんとの思い出を教えてください。

(三)押木さんに会ったら何を話したいですか。

(四)押木さんと言えばこれ、というものはなんですか。

(五)押木さんに伝えたい言葉は何ですか。

(注)答え合わせは次回お会いしたときに、みんなで。

 

そして、その下には広告を出した人の思いが綴られていました。

生まれてはじめて、1年以上も新潟に帰れない日々が続いています。

かけがえのない時間を共有できるはずだったのに、離れ離れになっている人たちが、たくさんいる世の中になってしまいました。

そんな中で、高校を卒業してからもお世話になっている先生が、定年退職を迎えることに。

みんなでお祝いすることはできませんでしたが、次に集まるときの話のタネを用意しました。

国語の先生なので、先生がよく見慣れた文章問題で。ふるさとの新聞をおかりしての、教え子からの先生への個人的な広告です。

早く会える日が来ることを信じて。

 

この広告を出したのは畑山さんという新潟高校出身の方だそうです。高校時代の恩師である押木先生が定年退職したことを知った畑山さんが、地元の新聞である新潟日報に広告を載せたとのこと。

 

実はその畑山さんが出演したラジオをたまたま私の母が聞いていて教えてくれたのですが、畑山さんは現在県外で広告関連のお仕事をなさっているそうです。

 

高校時代に押木先生の影響で言葉に興味を持ち、広告のお仕事に就いたのだとか。

 

コロナウイルスの影響で帰省できない日々が続く中、自身の得意分野である広告を使って、先生に感謝の思いを伝えることを思いついたのだそうです。

 

教え子の粋な計らいに、広告を読んでいるこちらも心が温かくなりました。