Kindleさんを手に入れてからというもの、Kindle unlimited(3か月無料)を使い倒そうと、最近はおもしろそうな本を探してはダウンロードして読むという日々を送っている。
この『失敗図鑑』もタイトルにひかれて思わずダウンロードしてしまったものの一つ。
ライト兄弟からカーネル・サンダースに至るまで、古今東西の偉人24人の失敗談がこれでもかというくらい載っている。
”偉人の伝記”というとどうしても”成功”に重きを置きがちである。
たとえつらい状況にあったとしても「こうやって努力したら成功した」というようなストーリーになっていることが多い気がする。「だから君(読者)も努力するんだよ」という言外の意図が透けて見える。
いわゆる「人間的にどうなんだ?この人」という部分があっても隠され、失敗談には触れられていないことがほとんど。
偉人の人生を知ることができるという点で伝記はおもしろいジャンルなのだが、「すごい人だなぁ」とは思うものの、どこか遠い人の話のように感じてしまう。
一方、この『失敗図鑑』は新しい形の伝記なんじゃないかと思う。
「こんな偉業を残した人でも笑っちゃうような失敗をしているんだ!」と思えば、何だか遠い世界の住人のように思っていた偉人もいっきに親しみやすい存在になるのではないか。
また、成功よりも失敗から学ぶことの方が多い、と個人的には思っているので、いろいろな偉人の失敗談から生きていくうえでのヒントを得ることができるかもしれない。
冒頭の”発明王(失敗王)トーマス・エジソン”のところに、こんな印象的なフレーズが出て来る。
さらに、人生には
ぜったいに失敗しては
いけないときがある。
たとえば
命がかかっているときとかな。
そういうときに
失敗しないためにも
ふだんからたくさん失敗して
失敗になれておくことが
大事なんじゃ。
失敗に寛容な雰囲気の中、安心して失敗できるようなクラス、学校を作っていきたい。