附属福岡小の「ZOOMで朝の会」を見学して

今朝、福岡教育大学附属福岡小学校の「ZOOMで朝の会」を見学した。

4年生の朝の会に参加させていただいた。

 

Zoomを使った朝の会の先行事例があるのは知っていたが、実際に見学するのはこれが初めてだったのでどんな感じなんだろうとワクワクしていた。

 

8:20くらいから子どもたちがぞくぞくと入室してきて、8:30から朝の会が始まった。

朝の会の流れは以下の通り。

①朝のあいさつ

先生が全員のミュートをはずして、みんなで「おはようございます!」と声を出してあいさつ。

②健康観察

先生が一人一人名前を呼んで子どもたちの体調を確認。先生が子どもの名前を呼んだ後、その子のミュートを解除して、子どもが「はい、元気です!」などと返事をする。

③級くんタイム

先生が画用紙で作った”級くん”を子どもたちに披露。子どもたちは、Zoomの反応ボタンを使って「いいね!」や拍手をしていた。

(「”級くん”って何だろう」と思ったのだが、どうやらクラス目標のことらしい。漢字だと”級訓”かな?)

また、3つの”級くん”を手拍子のリズムに合わせて声に出して言う、というアクティビティをしていた。

④クラスルームの使い方

クラスルームの使い方を、事前に作ったスライドを画面共有する形で子どもたちに説明。

⑤楽しみな学習は?

楽しみにしている学習、科目等を紙に書いてみんなに見せる活動。

「何かみんなに質問してみたい人はいますか?」と先生が声を掛けていたのだが、30人以上いる中で発言するのはハードルが高いようで、子どもたちから質問は出なかった。

書き終わった人には反応ボタンを押してもらうことで、誰が書けていて誰がまだかというのが視覚化できそうだなぁと思った。

先生が「算数」と書いた子をなかなか探し出せなかったとき、「先生!○○さんが書いています!」とフォローしている子どもがいて、朝の会をスムーズに進めるために子どもたちが協力している様子が見て取れた。

⑥先生から

先生からの連絡。

 

 

朝の会の後の相談会では、Zoomで朝の会を始めるまでの経緯を知ることができた。

 

GoogleフォームでICT環境調査を各家庭に実施した結果、保護者からは「生活習慣の乱れ」、子どもからは「友だちと会いたい」という声が挙がったそう。

 

Zoomで朝の会をするにあたって、セキュリティに関しては可能な限り対策をしているとのこと。朝の会のミーティングID、パスワードは毎回変更し、その日の朝に各家庭にメールで連絡する形をとっているらしい。

たしかに定期ミーティングの設定もできるが、それだと同じID、パスワードを使いまわすことになるのでセキュリティ的には弱い。

 

家庭によってICTの環境は異なるので、朝の会については「ご家庭の都合に合わせてご活用ください」というスタンスで実施しているそうだ。ネット環境がない家庭については電話で連絡をするなど、オンラインとアナログ(電話など)をうまく併用して、子どもたちの学びの保障や心のケアを行っているのが伝わってきた。

 

Zoomに関する教員の研修は全体で行ったそうだが、それに加えて家族や友人、同僚間で実際にZoomを使ってみて、ホストをすることに慣れていったらしい。

 

来週以降は、Zoomを用いてオンライン授業も開始する予定なのだそう。

午前中に20~30分1コマ×4、午後はGoogleフォームのテスト機能を活用して学習の理解度を確認する形で実施する予定とのこと。

 

附属福岡小ではGSuiteの契約をしているようで、生徒一人一人にGoogleアカウントを配布しているので、他校に比べてオンライン化に取り組みやすい環境ではあると思う。

それでも、相談会の際に付属福岡小の先生がおっしゃっていたように、「環境は違うかもしれないが、できそうなことについては持ち帰って実践してみる」というのが大切だなと感じた。