城北だいこん会のリフレクション

昨日、城北だいこん会(zoom会)に参加した。

ブレイクアウトセッションを活用して4人1グループでワールドカフェ形式のフリートーク→オンラインで『学び合い』体験授業→全体でフリートーク、の3部構成。

 

今回参加した目的は、現場で「休校中オンラインで何かしよう」という話がでてきているかについて情報収集すること。西川研究室ではオンライン『学び合い』の手引書を作成中なので、実際のところオンラインでの自習室や授業にどれほどのニーズがあるのか、現場の先生の声を聞きたかったのだ。

 

最初のフリートークでは、東京・大阪・石川・愛知・新潟など、様々な自治体の公立学校に勤務している現職の先生方から貴重な話を聞くことができた。

・家庭のICT環境の調査を”紙で”やっている(一部Googleフォームを活用しているところも)

例)wifi環境があるか、プリンターがあるか、子どもが常時1人で使える端末があるか…etc.

・週1のペースで家庭に電話をして保護者と話し、近くに子どもがいれば代わってもらって話をする

・zoom等のオンラインを活用する案を出しても、上からなかなか許可が出ない

・ネットを使える環境が9割近く整っていても、残りの1割のことを考えると踏み出せない

・兄弟が複数いる場合、同時にネットを使えない

どの先生の話にも共通していたのは、現場では制約が多い中、やれることをやっているということだった。

 

オンラインでの『学び合い』体験授業は、ブレイクアウトルームでグループに分かれ、そのグループで課題に取り組み、全員達成を目指すという形だった。GoogleドキュメントやGoogleスライドのURLをチャットに載せてもらったので、そこから課題や教科書にアクセスすることができた。

西川研では子どもたちを共同ホストにして、ブレイクアウトルームを自由に動き回れる形をとったが、最初のうちは今回のようにホストの方でグループに分けるのもありかなと思った。

 

後半のフリートークで印象に残っているのは、”『学び合い』の考え方から考えた時にzoomで時間を共有していることを個々の学びにどの活かすか”という視点だ。

zoomでの支援がどのような意味を持つのか、zoomの場をどのようなものにしていくのか、結局のところビジョンがしっかりしていないと”オンラインにすること”が目的になってしまいそうだなと感じた。

 

会の終了後も残っておしゃべりしていたのだが、「オンライン授業のニーズはあるはずだし、西川研究室がそれに取り組んでいるのはいいと思う。zoomではない他のツールになっても変わらないところを言語化していくといいのではないか」というようなことを言っていただいたおかげで、心が少し軽くなった。自分たちがやっていることは意味がある(?)ことなのだとまわりの人に言ってもらえると、ちょっと勇気が出る。

 

最近あまりにいろいろなことが急激に変化して、研究室の一員としてのタスクも増え、自身の研究などやるべきこともたくさんあり、知らず知らずのうちに自身のキャパを越えそうになっていた。ふらふらと自分を見失いそうになっていたのかもしれない。

 

アンテナを高くしている現場の先生や保護者、子どもたちに届くような何かを作りたい。

そのためにできることを、多様に、しなやかに、したたかにやっていくほかないのだ。