高校生・大学生のインターンシップについて思うこと

博士課程の学生を対象にした「ジョブ型研究インターンシップ」を試行する事業を文部科学省が始めるらしい。

news.yahoo.co.jp

インターンシップというと、就職を控えた大学3年生が夏休み等の長期休暇中に数日間企業で試しに働いてみる(無給)というイメージだった。

 

しかも、採用に直接つながるかと言えば、そうではない場合も多いらしい。もちろん、志望する企業でのインターンシップの経験があるのは採用試験の際に有利に働くだろうが、インターンシップで優秀な学生を一本釣りするというわけでもないようだ。

 

現状のインターンシップにはなんだか中途半端だなと思ってしまう。

 

インターンシップを採用に結びつけたい産業界とあくまで教育の一環だとする大学側の間にギャップがあり、折衷案をとっているせいなのかもしれない。

 

インターンシップを採用と結びつけ、学生には仕事を任せて給与を支払う代わりに責任をもって仕事をしてもらうようにすれば、企業にとっても学生にとってもアルバイト以上に意味を持つ取り組みになるのではないかと思う。長期休暇中に設定すれば、大学側が懸念するような学業への支障も少ないだろうし。

 

それでもインターンシップが現状のままなのは、素人の私では考えが及ばないような阻害要因があるのかもしれないが。

 

大学生もそうだが、高校生となるとさらにインターンシップの機会は限られてしまう気がする。

 

学校がお膳立てした職場体験や企業訪問の話は聞くが、高校生が自分から企業を選んでインターンシップをするというのはかなり稀なケースだと思う。

 

専門高校ではデュアルシステムを導入しているところもあるようだけれど。

www.mext.go.jp

 

以前インタビューをしたある建設会社の人事の方は、

高校生のアルバイトってほとんどがコンビニなどのサービス業ですよね。うちのような建設会社でも高校生をアルバイトやインターンシップで雇いたいと思っているのですが、需要があるのか、どんな形で受け入れられるのかわからなくてできていないんですよ。建設業についてもっと知ってもらいたいんですけどね。

とおっしゃっていた。

 

やっぱり、やりたい企業とやりたい生徒をつなげるプラットフォームがないと厳しいのかなぁ。

 

あとは、それに割く時間の問題もある。平日の放課後も休日、長期休暇も部活では、インターンシップに割く時間もない。部活動以外の選択肢も選ぶことができるようになるといいなと思う。

 

生徒たちが将来を考えていく上で、「どうやって生きていくか(キャリアを形成していくか)」と「どの職業で食っていくか」は両輪だと感じる。

 

将来の夢のような抽象的なものではなく、より地に足がついた考え方をさせることも必要じゃないかなぁと思ったりする今日この頃。