言わなきゃわからない

自分で言うのもなんなのだが、私はけっこう文学少女だったと思う。年間100冊読むことなんて普通だったし。

 

おかげで、「登場人物の気持ちになって読む」という特殊スキルを身につけた。

赤毛のアン』なら、アンになりきってギルバートの頭に石版を叩きつけたり、『ハリーポッター』シリーズならハリーたちと一緒に魔法をかけたり。

 

この特殊スキルは、"相手の気持ちを考える"という形で実際の生活にも遺憾なく発揮されている。

ただし、実生活では「自分の思いは差し置いて」という言葉がもれなく頭につく。

 

相手のことを考えると、自分の思いを飲み込んでしまうのだ。これは昔から変わらない。

 

それに加え、"優等生"や"できる子"のレッテルを貼られつづけたためか、人に頼ったり助けてもらったりするのが苦手である。

 

その結果、「助けて」と言えない人間ができあがってしまった。

 

そのせいで、昨日、一緒に飛び込み授業をする予定の大切な人を傷つけてしまった。

本日、1時間半に及ぶ話し合いの結果、無事和解することができた。

 

そのとき言われたのは、「言わなきゃわからない」ということ。

 

私は人の気持ちを察するのが得意な方なので、おそらく無意識に相手にもそれを求めてしまっているのだろう。結果、面倒な"察してちゃん"のできあがり。

 

人の気持ちなど、他人にはわからない。

自分の気持ちは言葉で伝えるしかないのだ。

 

困ったとき、わからないときに「困った!」「わからない!」「教えて!」と言える環境を作ることは、『』においても大切なこと。

 

西川研究室で『』にどっぷり浸かっていたはずなのに、当の自分ができていなかったとは。

 

明日は人生初の飛び込み授業。

生徒たちを信じて、自分の言葉で語ろう。