最後の国語の授業で語ったのは「選挙に行ってくれ」

自分のクラスの国語の最後の授業はパネルディスカッション。

 

「学校の清掃は生徒がやるべきか、清掃業者がやるべきか」というテーマでした。

 

清掃業者側への質問が全く出なかったので、司会の私が「清掃業者に頼む場合、そのお金はいくらかかるのか。そのお金はどこから出すのか。」と介入。

 

業者側曰く、「月3万で頼める」とのこと。

「月3万なら安いじゃん」という声が上がりました。

 

パネルディスカッションの終わりに、「月3万なら安いって反応があったけど、その予算がつかないのはなんでだろうね?」「冬場に水ぶきするの大変だよね? 蛇口からお湯が出ればいいのにって思ったことない? でも、そうならないのはなぜなんだろう?」と投げかけてみました。

 

生徒たちの頭に?が浮かんでいたので、

「教育に予算が割かれないから、業者は入らないし、蛇口からお湯も出ないんだよね。教育にお金をかけられないのは、子どもの数が減っているのもあるけど、教育にいくら予算を割くか決めている人たちがいるわけだよね。で、その人たちは誰が決めているの?」

「みんなは14歳だからあと4年で選挙権を持つわけだけど、自分たちが生きやすい社会にするために、選挙にだけは行ってほしいんですよ」

↑こんな話をしました。

 

すると、「でも、俺政治みたいな難しいことわかんないし」と、いいタイミングでいいリアクションをしてくれた生徒がいたので、「わかんなくても選挙には行くのよ。この人なら自分が生きやすい世の中にしてくれそうだなと思う人を選ばなきゃいけない。選挙に行かなきゃ、不満を口にする権利もなくなるでしょ?」と返しました。

 

まぁ、全員には響かないだろうなぁと思いつつも、顔を上げてうなずきながら聞いてくれている約2割に向かって語りました。

 

その2割の子たちが「今日選挙だから行こうよ」と声をかけられるような関係性になれれば一番いいんですけどね。

 

今の私には、まだその力はないのかな。

 

今日Twitterを眺めていたら、こんな動画を目にしました。


www.youtube.com

私の語りだけではなくて、この動画も流していたら、生徒たちの反応も少しは変わったのかなと思うと少し残念でした。

 

それでも、この動画の存在を知ることができてよかったです。