先日、初の2年次研修がありました。
YouTubeの限定公開の動画を見て、それについてレポートをまとめるというもの。
奇しくも、勤務校では定期テスト1日目でした。まわりはバタバタと試験監督に行く中、職員室の席でイヤホンを両耳に突っ込み、まっすぐに画面を見る私。
内容は、「学級経営の基本的な考え方」。講師はなんと赤坂先生。
今年度初めての担任で、日々手探りで学級経営をしていたので、参考になることがたくさんありました。
その中でも印象に残っているのが次の3つです。
①「学級」になる条件
河村(2012)の「学級になる条件」は、日々の学級経営を振り返る上で重要な視点だと思いました。学級集団になるための最低条件は次の4つだそうです。
・約束が守れる
・協力できる
・指導が入る
・達成感が感じられる
この4つがクリアできていれば0段階。負のサイクルは起こっていない状態です。
私が担任している学級を思い浮かべると、おおむねできているような気がします。ただ、ときどき係活動を忘れている生徒がいるので「約束が守れる」はまだ改善の余地がありそうだなぁ、とか、「指導が入る」は自分が「指導できている」と思い込んでいるだけで、実際そうではないのかもしれないなぁ、とか、心配なことも多いです。
折に触れて、この4つの観点から学級集団を振り返ってみることが大切なのでしょう。きっと。
②「しつけ」とは?
松井(1998)では、「しつけ」を、
より自由に、より好かれ、より応援されるための癖づけ
と定義しているそう。
赤坂先生は、
その子が幸せになるための習慣形成
とおっしゃっていました。
「しつけ」という言葉は「生きていくには必要だけれど強制されるもの」という感じで、あまりいい印象を持っていなかったのですが、捉え方次第で印象が大きく変わるんだなぁと感じました。
③秩序を立てられない学級は荒れる
研修の中で、横藤・野中(2011)の「織物モデル」が出てきました。
織物モデルとは、「学級経営は、文化や伝統の尊重・秩序の確立という縦のつながりと、教師と子ども・子ども同士の心の通い合いという横のつながりが絡み合って成立するという考え方のこと。
学級経営をする上で、この縦と横のつながりのバランスが重要なのです。
初任者は縦のつながりを作るのが苦手なことが多いのだそう。しかしながら、縦のつながりである枠組みが弱いと崩壊に向かってしまうそうです。枠組みが弱いと子どもたちが混乱してしまうからです。
崩壊しない学級では動かない枠組みがしっかりしているので、子どもたちはその枠組みを足場に、動かせる部分に生き生きと取り組むことができるのです。
私は、学級経営をする上で”教員がいなくても生徒たちだけで動ける”ということを大切にしているのですが、この考えはともすると「行動は自動化しているが、自ら動ける生徒が少ない」という状況を生んでしまう可能性があると研修を通して気づかされました。
今回は2年次研修だったので待っていても手に入りましたが、忙しない日々の中で教員として学び続けるためには、自分から情報を取りにいかないといけないなと改めて感じました。