中1の授業では文法の分野に入っています。
主語・述語の関係、修飾・被修飾の関係など、文節同士の関係についての内容です。
私は小学校での学習を確認しつつ、「文法マスターへの道」と題して主語・述語の関係について簡単に説明したあと、練習問題を解くという手順で授業を進めました。
ちょうど隣のクラスでも一緒に組んでいるベテランの先生が同じように文法の授業をしていたので、授業後にどんな授業だったのだろうと教室をのぞいて黒板を見てみたら、黒板には生徒が書いたであろう二文節の文がずらりと並んでいました。
それを見た瞬間、「あぁ、その手があったか。すごいなぁ」と思いました。
その先生は、生徒たちが作った二文節の文を例文にして、文節同士の関係性を気づかせようとしていたのです。
放課後、その先生に「文法の授業の黒板見ました!」と伝えたら、
そうそう。二文節の文作ってもらったんだけど、主語+述語と修飾+被修飾の文しか出てこないんだよね。接続語や独立語はなかなか出てこないなぁ。
とおっしゃっていました。
こんなアプローチもあるんだなと話を聞いていてワクワクしました。興味深い導入だと思います。
私のアプローチは演繹的であることが多いです。
知識を教え、その知識をもとに問題を解いていくという流れ。
一方、上記のベテランの先生のアプローチは帰納的。
生徒たちが作ったさまざまな例文をもとにその傾向に気づかせ、そこから文法の内容に入っていくというやり方です。
演繹的アプローチと帰納的アプローチはどちらが良いというわけではなく、時と場合によって使い分ける必要があると思いますが、「自分は演繹的アプローチが多いな」ということに気づけただけでもよかったのかな。