どうしようもない文化的格差

昨日今日と東京に遊びに来ている。

東京は3年間働いた場所でもあるので、なんとなく「帰ってきた」感がある。3年前、「土のない場所では生活できないだろう」なんて思っていた自分が嘘のよう。

 

かねてから行きたいと思っていた"BOOK AND BED TOKYO"に泊まることができた。

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本棚の中に泊まるというコンセプトはおもしろいなと思う。同じようなホテルに、箱根の"箱根本箱"があり、そちらにも行ったことがあるが、値段的に気軽に泊まれるのはこっちの方だと思う。なにせ5000円以内で泊まれてしまう。

 

また、上野で開催されていたゴッホ展にも行ってきた。

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誕生日が同じ、という不思議な縁もあり、ゴッホには昔から親近感を持っている。大学2年の時のアメリカ短期留学中に、メトロポリタン美術館で目にした糸杉の絵に再会することができた。

 

私は大学進学を機に関東に引っ越したが、関東の大学を選んだ理由は「文化の中心地である東京に近いから」である。大学で何を学べるか、みたいな視点で選ぶべきなんだろうけど、それだけは譲れなかった。

 

私の地元には大きな美術館はない。巡回展が来るような大型の美術館は県庁所在地にしかないし、そこに行くのに片道2時間、2000円かかる。中高生にとってはなかなかの出費である。

 

残念ながら地方と都心の文化的格差は計り知れない。

 

だから、高校3年生の私は担任から、おそらく合格できるであろうより偏差値の高い地方の大学を勧められても、頑として第一希望を変えなかった。

 

大学合格実績は教員にとって重要なものの一つである。私の母校のような(自称)進学校であればなおさら。私自身、講師の時に受験生を教えたことがあるので、その気持ちは一応わかる。

 

だから、当時の私の担任は納得がいかなかっただろうなと思う。普通、より高い偏差値のところに行けるならそちらを選ぶだろうから。

 

でも後悔はしていない。おかげで美術館オタクまっしぐらになれた。

 

社会人から学生に戻ってなにが一番うれしいって、学生料金で展覧会に行けることなのである笑