川口加奈さんの記事で「ホームレス」という言葉にまつわる誤解を知る

14歳からホームレス支援に取り組む川口加奈さんの記事を読みました。

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川口さんは、14歳でホームレス問題に取り組みはじめてから、

・路上生活者の就労支援を兼ねたシェアサイクルサービス「HUBchari(ハブチャリ)」

・原則2週間まで無料で泊まれる個室のシェルター「アンドセンター」

など、「誰もが何度でも、やり直せる社会」をつくるため、さまざまな「事業」を手がけているそうです。

 

この記事では、「ホームレス」という言葉にまつわる3つの誤解を紹介しています。

 

3つの中でも特に印象的だったのは、「路上脱出なんて働きさえすれば簡単にできるのでは?」という誤解です。

 

「仕事」と「貯金」と「住まい」の3つを手に入れなければ路上生活からの脱出は難しいとのこと。しかしながら、この3つは相関しているため、自力で脱出するのは不可能に近いのだそうです。

 

住まいを得るには貯金が必要ですが、路上生活は意外と出費が多く、なかなか貯金できません。

 

貯金をするには働く必要があります。しかし、働くにも身なりを整えたり、連絡先用の携帯電話を契約したりするためのお金が必要になるため、貯金をする余裕が生まれにくいです。

 

そして、仕事をするには住所が必要になります。履歴書、マイナンバーの提出、給与振り込み用の口座開設など、働く際に住所が必要になる場面はかなり多いです。

 

また、家を借りるにも家が必要で、そのほかに保証人や緊急連絡先等が必要になるので、路上生活を抜け出すにはかなり高い壁があることがわかります。

 

また、最近は「家を失う」に至る経路が多様化しているそうです。

いわゆる「おっちゃん」と呼ばれるような中高年の男性だけでなく、児童養護施設を退所せざるを得なかった18,19歳の若者やDVから逃げてきた女性、難民申請者…etc.

他にもさまざまな要因で家を失ってしまう人が増えているそうです。

 

川口さんは、負の連鎖を止めるために、「誰もが何度でも、やり直せる社会」を作ろうとしています。

 

この記事の中で記憶に残っているフレーズが、

雇用は流動化し、あらゆることが不確実になった現代では、誰もがふとした瞬間に転落してしまう可能性を持っているのだ。

 

転落してしまったときに助けてもらえるような人とのつながりを中学校生活の中で作れるよう、私にできることを多様に柔軟に取り組んでいきたいです。

 

学校の図書館の新刊コーナーに、『14歳で”おっちゃん”と出会ってから、15年間考えつづけてやっと見つけた「働く意味」』という川口さんの本があったので、今度読んでみようかな。