ファシリテーター的リーダーの4要素

私が参加しているRaise your Flagというファシリテーション講座では、時折”Tips”と称してファシリテーターとして必要になってくるコツを紹介してくれます。

 

今までには「zoomの技術的なコツ」「モデレーター(イベントなどでゲストの話を引き出したりまとめたりする人)のコツ」などがありました。そして、先週の実践の前には「ファシリテーター的リーダーの4要素」の話がありました。

 

 

ファシリテーター的リーダーの4要素(のうち個人的に気になったこと)

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大前提として全体に共有されたのが「リーダー像に答えはない」ということ。

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そのうえで出てきた、ファシリテーターの4要素がこちら↓

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この4つの中でも個人的に気になったのが、次の3つです。

 

問いを用意する

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いわゆる”リーダー”というと、常に答えを示し続けるイメージがあります。例えば、みんなで森の中を歩いていて分かれ道に行き当たったとき、「右だ!俺についてこい!」と言ってグイグイ引っ張っていくような感じ。

 

一方で、ファシリテーター的リーダーは問いを投げ続けるのだそう。先ほどの分かれ道の例でいけば、「どっちの方がいい道だと思う?」と全体に対して聞いてみるイメージです。

いかに全員が解きたくなる問いを考えるかが重要なのだそうです。

 

『学び合い』においても、課題や問いなどの自分の手の内はすべて授業の最初にさらすので(なんなら解答も前に置いておく)、授業前に「より良い問い」を考える作業は欠かせないのかなと思います。『学び合い』は課題を先に示して解き方は生徒に委ねることになるので、教員の立ち位置としてはファシリテーター的リーダーに近いと個人的には感じます。

 

 

プレイヤーに回らない

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リーダーがプレイヤーにまわると評価されることを説明するときの、大地さんのたとえがとてもわかりやすい…

例えばだけど、会社の社長が社員と一緒にトイレ掃除していると好感持てるよね。でも社長がすべきことはトイレ掃除ではなく、会社の成長のビジョンを示して引っ張っていくことなんだよ。トイレ掃除をすれば評価はされるかもしれないけど、会社の成長という結果には結びつかない。

 

リーダーとプレイヤーはそもそも役割が違うということを念頭に置いておかなければならないのだと思います。もちろんファシリをする前のシミュレーションでプレイヤーの視点に立って考えるのは重要なことですが、実際にファシリをする際はリーダーの役割に徹する必要があります。

 

 

チーム個々人の能力を最大化する

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チーム個々人の能力を最大化するには、環境を整えることと報酬の設計が大切なのだそうです。特に2つ目の報酬の設計は、今後学校現場で働く上で考えなければならないと感じています。教員が褒めることだけが生徒たちの報酬になるのではおもしろくないと思うのです(表現が適切かはわかりませんが…)。

 

そもそも教員に褒められることがすべての生徒にとっての報酬になるかというと必ずしもそうではないだろうし、褒めるにしても効果的な褒め方は状況や相手によって変わってきます。

 

褒めるというよりは認めるという言葉の方がしっくりくるような気もする…

 

教員と生徒の関係は、生徒たちが卒業してしまえばなくなります。生徒たちのその後の人生において支えになるのは間違いなく教員ではなく仲間たちです。教員が生徒たち個々人の能力を最大化できるような場を提供し、かつ生徒たち同士が互いの能力を最大化できるような関わりができたらいいなぁ、なんてぼんやりと考えています。