Raise your Flag3期生(C日程)のしーちゃんです。
昨日はRaise your FlagのインプットDay!
「ファシリテーターの4要素」についての講座。
2時間は気づいたらあっという間で、でも本当に濃密でした(最近お菓子作りで煮詰めたキャラメルより濃密…)。
「ファシリテーターの4要素」について、昨日の内容をフローチャートっぽくまとめてみたらこんな感じになりました↓
膨大な情報が頭の中に入りこんできたのがよくわかります。頭の中のフィルターを通過しては、ひっかかりつつも抜けていきそうな感じ。
私は基本”必要な時に必要なものを学ぶ”スタイルなので、とりあえずひっかかったことを言語化しておこうと思います。今日のスライドは折に触れて見返しつつ、自分の中に使える形でためていくことになるんだろうなぁ、きっと。
同じC日程のゴエちゃんが「実践しやすそう・意識しやすそう」という視点でアウトプットするというアイディアをくれたので、それに便乗して「学校現場で実践しやすそうなこと」という視点でまとめていきます。
- 質問しやすい環境づくり+質問することがまわりに与えるメリット
- 集中阻害要因をなくすのはUD化とつながる
- こちらが意図する回答に誘導しないようにするには?
- 将来の夢を尋ねる前に、あなたならどんな置き石(問いかけ)を置く?
- (特に最悪の事態に対する)シュミレーションの大切さ
質問しやすい環境づくり+質問することがまわりに与えるメリット
インプットDayで話を聞くことが多くなるので、わからないことがあったときに質問しやすくするため、こんなシステムがありました。
話の途中でもわからないことが出てきたときは、チャットで「!」を押せば質問できるという仕組み。人の話を聞いているときは「話をさえぎってまで質問していいのか?」という心理が働きがちなので、グラウンドルールとして質問しやすいシステムを共有しておくことで、質問に対するハードルを下げることができるんですね。
「いつでも質問してね」とか「何でも質問してね」と相手に言うだけでは、なかなか質問しやすい環境は作れません。最近そのことで、ゼミの引き継ぎがあまりうまくいかず、質問しやすいシステム作りの重要性を感じました。
教室だと手を挙げて質問っていうのが定番のパターンですが、中高生にとってはなかなか勇気がいることなので、何か良い方法はないかなぁ…今後の課題ですね。
そして、他の人が質問しているのを聞いて気づいたのが、質問のメリット。
みんなの質問はどれも「たしかに!それ私も気になる!」というものばかりでした。誰かが質問することで、自分ではスルーしていたけど実は気になっていた隠れた前提のようなものが浮かび上がってくるんだなと思いました。
ファシリテーターの4要素の1つ「問いかけ」のところでは、「当たり前を問い直す」「よりよい問いかけを作る」という話がありました。「通り過ぎてしまいそうなことに気づく」「質問を生み出せる」のは素敵なことですね。そう考えると、質問もGIVEのひとつの形なのかもしれません。
集中阻害要因をなくすのはUD化とつながる
ファシリテーターの4要素の1つである「環境整備」には3つの項目がありますが、そのうち「集中阻害要因をなくす」ことについて。
私の場合なら、主に生徒たちが授業に集中できる環境を整えていくために、集中阻害要因をなくしていく必要があります。話を聞いていて、授業のUD(ユニバーサルデザイン)化とつながってきそうだなと感じました。
授業のUD化は、授業に参加することや授業を理解することに困り感を持っている生徒が参加・理解しやすくなるような授業をつくること、そしてその子たちを含むすべての生徒が参加・理解しやすくなるよう授業を設計することです。特別支援教育の分野でよく登場しますが、特別支援教育に限らず、教育のあらゆる分野で必要な考え方だと思います。授業のUD化の1つの手段として、黒板のまわりには目立つ掲示物を貼らないなど、視覚に関する阻害要因を取り除くことがあります。
今までの自分の授業を振り返ってみて、体感やコンディションまでは配慮できていなかったなぁと感じました。「席の場所によってエアコンの効き方違うけど、しかたないよね」とか「お昼の後の授業は眠くなるよね」とか、言い訳をしてごまかしてきた気がします。エアコンの例だったら、「暑い人、寒い人は席移動してもいいよ」と言う、お昼の後の授業なら導入でペアワークを入れてみるなど、参加者である生徒たちの状況を想定して、自分にできる範囲で場を作っていく必要があるなと感じました。
こちらが意図する回答に誘導しないようにするには?
「問いかけをしてみたのに思った回答ではなかった」というときは、問いかけの言葉が違うことが多い byもっぴー
どんな問いをかけるかで答えは大きく変わってくるそうです。
そして、メルちゃんのナイスな質問、
「こう言わせたい」という意図が出ないようにするには?
この質問を聞いて、道徳の授業を思い浮かべました。
私は道徳に苦手意識があります。というのも、道徳における問いに対する答えは人によって違う一方で、目標や内容項目は学習指導要領によって決まっているため、望ましいあり方はおのずと定まります。「みんな違ってみんないい」だと発散するだけで収束しないし、かといって「理想の答え出し競争」ではしらけてしまう。今でも私の中の課題です。
答えは真っ白なキャンバスに2人で描いていくイメージ byもっぴー
質問者の気持ち次第 by大地
問う側の固定概念に影響される→問いかけを考えるときに「自分はそう思っているけど果たしてそうなのか?」と考えてみる byまお
コーディネーターの3人の答えに共通しているのは、問いかけを考えるときや実際に参加者に問いかけるときはフラットな、まっさらな状態で、ということなのかな。
将来の夢を尋ねる前に、あなたならどんな置き石(問いかけ)を置く?
いきなりズバリと核心的な問いを投げかけても、参加者の心の準備が整っていないとなかなか答えられないので、メインの問いの前にそこにたどりつくための問いかけを置き石のように置いて、徐々に核心に迫っていくという問いかけの方法です。
説明の後、実際に問いかけを作るワークをしました。
「最終的に将来の夢について聞くために、あなたならその前にどんな問いかけを作る?」というもの。学校のキャリア教育の場面で使えそう!、と内心ワクワクしながら考えてみました。
私は「生徒たちには幸せに生きていってほしい」という願いがあるので、
①日常のどんな場面で幸せを感じますか?
↓
②気になっていること、興味があることは何ですか?
↓
③ロールモデルや目標になる人はいますか? その人はどんな人ですか?
↓
④将来の夢は何ですか?
という感じで考えました。
個人ワークでアウトプットしてから、グループで互いの考えをシェアする時間へ。
この流れは普段の授業でも「ワークシートに自分の考えをまとめる→グループで共有する」という形でよく取り入れます。
人と話してみると、着眼点やプロセスが全く違うことに驚かされました。
以下、シェアした内容をグラレコ風にまとめてみたものです。
他の日程で内容をグラレコでまとめている人がいて、いいなぁと思って挑戦してみました。
かずの「これだけは絶対にしたくないものは?→逆に好きなもの、得意なことは?」という流れは自分にはなかった視点だったので、おもしろいなと思いました。それに対してかおるが「好きと嫌いっていう2つの側面から削り出していって、芯が残る感じですね」とコメントしていたのを聞いて、りんごのイメージが出てきました。
そして、ふうかの考え方が斬新で発想がやわらかいなと感じました。「今1億あったら何をする?(お金の制約)」「1週間が7日ではなく8日になって1日フリーな時間ができたら何をする?(時間の制約)」と、夢の制約になりうるものを具体的に取り除いていく問いかけが素敵だなと思いました。
(特に最悪の事態に対する)シュミレーションの大切さ
ファシリテーションはその準備段階で、最高の場合と最悪の場合の5W1Hのシュミレーションを徹底して行うことが重要なのだそうです。シュミレーションの解像度によって成功確率が大きく変わってくるのだとか。
オンラインだと、「途中で電源が落ちて抜けちゃう」とか「wifiがつながらない」とか「スマホが壊れた」とか、特にありとあらゆる最悪の状況を想定し、どう対応をするか考えておけば、何かあっても落ち着いて対処することができます。
教育実習等で指導案を書いた際、実際の授業をシュミレーションすることはありました。ただ、「こう発言するだろう」「こんな回答が出てくるだろう」という最高のシュミレーションはしていましたが、最悪の状況はシュミレーションできていなかったと思います。
考え得るあらゆる最悪なシチュエーションを想定し、対策しておくことで、不測の事態が起こったときもなんとか対応できるのかなと感じました。