授業はきっとちょっとしたコツやトライアンドエラーの積みかさね

上越教育大学の教職大学院は、学校連携プロジェクトを通して学校現場での経験を積むことができるという点で、かなりのアドバンテージを得ることができると思う。

 

教育実習は長くても4週間だが、学校連携プロジェクトは4ヶ月もの間、週に2~3日のペースで現場の先生方と比較的フラットな関係で関わることになる。

 

ただ、非常勤講師として働いていると、現場で働いてみないとわからないと思うこともたくさんある。

同僚や管理職との関係もそうだし、授業もそう。

特に今年はコロナ下で授業をしているので、今までの経験だけでは想定できないことも起こる。

 

ずっとマスクをしているというのもそのひとつ。すでに顔を見知った先生がマスクをしているのと、初めて来た先生がマスクをしているのとでは、生徒が感じる不気味さのようなものが全然違うんだなぁと思った。

 

私は初対面ではとっつきにくいらしいので、来年度以降教壇に立つときは、最初の自己紹介では必ずマスクを取って顔の全体像を見せようと思った。

 

 

また、今までは一斉授業しかしてこなかったのが、『学び合い』をするようになったためか、少し変わったところもある。

 

『学び合い』では最初に手の内をすべて見せる。一斉授業はそういうわけにもいかないが、それでも「前回までで演習が終わったから、今日と次の授業で解説してこのお話終わりね」などと、少なくとも見通しを生徒に伝えるようになった。

 

見通しを授業の最初に伝えたところで聞いているのはほんの一握り。それでも振り返りシートのコメントに「次でこの話は終わりなので次も頑張る」などと書いてくる生徒もいるので、伝わっているのかなぁとも思う。

 

そして、一斉授業のときは板書計画を一通り作ってから臨む。特に考えずに行くと、伝えたいことがとっちらかって結局何を伝えたいのか自分でもよくわからなくなってしまうからだ。

 

板書計画を作っても、全く同じ授業はひとつとしてない。

どの順で伝えるか、どこに線を引くか、何色のチョークを使うか…

その場で変えてみることもある。

あるクラスで上手くいったことを他のクラスでやってみても、うまくいくとは限らない。

 

授業はトライアンドエラーの繰り返し。きっと「これでいい」と思うことは一生ないんだろうな。