2時間生徒に委ねてみたら生徒たちの素敵な姿がたくさん見られた話

本日はあるクラスで複数時間の『学び合い』の2時間目だった。

 

昨日の授業で「2時間みんなに任せるから、全員が課題を達成できるように動いてください」と伝えて任せた。課題は以下の通り↓

「愚直に働いている大多数の平凡な人たち」(89ページ11行目)とあるが、そのような人生についてどのように考えるか。自分の目指す働き方と比べて自分の意見を述べた上で、自分にとっての幸せとは何か、400字以上600字以内でまとめよ。なお、提出する前に必ずクラスメイトの誰かにチェックしてもらうこと

「幸せの分量」という評論を読んできたので、思い切って「自分にとっての幸せとは何か」、生徒たちに投げかけてみることにしたのだ。

 

昨日は生徒たちが思い思いに取り組んでいた。

1時間じっくりと構成を考える人。

友達と話しながら何を書こうか考える人。

おおまかな筋を決めてすぐに原稿用紙に書き始める人。

書いてみたはいいものの、途中でペンが止まってしまう人。

 

昨日の終わりには、「次回の授業で全員が課題を提出できるよう、自分でペースを考えてやってみてください。もし授業時間内に終わりそうにないなと思うなら、どうすればいいかも自分で考えてね」と伝えた。

 

そして今日。

「もう私が言うのは「決められた時間内に全員が400字以上600字以内で書いて、提出してね」ってことだけです。では始めてください」とだけ言って、教卓で少し作業をしつつ生徒たちの様子を眺めていた。

 

前の時間はわりとゆるっとした雰囲気だったが、今日は終わりの時間を意識し始めたせいか、全体的に必死になって取り組んでいた。

 

時折生徒たちのつぶやきが耳に入ってくる。

「後半これを書きたいから、ここに伏線張りたいんだよね」

「難しいよね」

「答えがないから難しい」

「答えがほしい!」

「できた?」

「読んでくれる?」

「この内容めっちゃいいね!」

「1か所ミスあったから直してね」

 

中には友達に読んでもらったら自分が大きなミスをしていたことに気づき、終了5分前に「え、なんで?」「これでいいの?」と何度も書き直しては見てもらっている生徒もいた。

 

最終的に、昨日休んでいた2人を除き、全員が書き終わって提出できていた。その2人もあきらめることなく、最後の最後まで必死になって書いていた。

 

いつも通り振り返りシートも書いてもらったのだが、そのコメントも素敵なものばかり。

今まで就職試験のことしか考えてなかったから、幸せについて考えると頭がパンクしそうだった

自分の思いを文にするのはおもしろい

今まで作文を時間内に書き終わったことがほぼなかったので、書き終わって本当によかったです!!!!

前回は書く内容を考えるのにまるまる1時間使ってしまったけど、今日は思いのほかすんなり書けた

授業時間内では終わらないと思った私は家で少し書いてきました

 

時間の使い方がどんどんうまくなっている。自分が書き終わっても、終わっていない子のところに行って見守ったり、アドバイスしたり、話を聞いたりするような渡り鳥的な生徒も何人かいて、全体としてよく動いていた。

 

そんな生徒たちを見ていて、思い切って2時間任せてみてよかったなとうれしくなった。

 

今日は時間の関係で作文に目を通すことができなかったので、明日以降読むのが楽しみでしかたない♪