模試を受ける小学1年生を見て思ったこと

今日の午前中は全国統一小学生テストの監督業務をした。

私は小1と小3の子たちの担当だった。普段バイト先の学習塾では中学生を見ているので、小学校低学年の子は未知の領域。

 

基本的には事前に配られたマニュアルを読み上げるのだが、なんと解答の練習をする時間が設定されている!

おそらく、「学校の業者テストは問題用紙と解答用紙が同じ場合が多く、答えのみ解答用紙に書くということに慣れていないはず」という作成者の心配りなのだろう。

実に丁寧だ。

 

テスト前に注意事項を5つも6つも読み上げながら、ふと「なぜテスト中に静かにしなければならないのか、この子たちは理解しているのかな」と思った。

 

「テスト中は静かにしましょう。騒いだり、問題を声に出して読んだりしないこと。」

こうした指示はよくあるが、「なぜダメなのか」まで説明することは少ないのではないかなと思う。「ダメなものはダメなんです!」というように。

 

あったとしても「他の人の迷惑になるから」くらいしか思いつかないのだが、この”迷惑”というのが厄介である。

 

そもそも「テストは静かに受けるもの」という教員側の想定・刷り込みがあるから、子どもたちの方も”音がある状態”を”迷惑”と捉えるのではないか。

 

監督業務中は「なんでテスト中は静かにしないといけないんだろう?」という問いが頭の中でぐるぐるしていた。

 

そして、「テスト中は静かにしなさい」と同様に「テスト中にまわりをキョロキョロしない」というのも大いに疑問ではある。

 

人間が自分の力だけでできることには限界がある。

「必要なときは他者の力を借りて課題を解決していく」これが『学び合い』の考え方のひとつ。

 

にもかかわらず、現状のテストは自力で解くことを前提としている。カンニングは卑怯な行為として許されていない。

ここに矛盾があるんじゃないかなぁと思う。あまりうまく表現できないけれど。

 

『学び合い』が最先端を走りすぎていて現状が追いついていない感もある。

 

テストの在り方も今後どんどん変わっていくのかなぁ。