SCHシンポジウムin新潟に参加して

昨日の新潟小旅行の「表のお目当て」が、昨日の記事に書いた草間彌生展。

bookmarker330.hatenablog.com

 

表があれば裏もある、というわけで。

裏のお目当てが、「SCHシンポジウムin新潟

 

SSHスーパーサイエンスハイスクール)やSGH(スーパーグローバルハイスクール)は聞いたことがあったが、「SCH」は初めて聞いたので、純粋に「SCHってなんだろう?」という興味から参加した。

 

SCHとは「スーパーコミュニティハイスクール」のことらしい。

地域から遠い存在になってしまっている高校と地域とをつなげ、生徒が地域の方々と共に学ぶことができるようだ。

 

ファシリテーターの山本さん、佐渡中等教育学校で地域と協働した探究活動を実践している宮崎さん、広島県大崎海星高校の魅力化コーディネーターの取釜さんのお話を聞くことができた。

印象に残った内容は以下の3つ。

 

①地域に人が戻るには

山本さんのお話の中で、

豊かな人間関係が地域への愛着を築き、成功体験を経験できた地域に人が戻る」というフレーズがあった。

「豊かな人間関係」と「成功体験」の両方が必要なのだそうだ。

成功体験という視点が重要だなと感じた。

お話の中にもあっただが、高校で成功体験が得られるのは「勉強ができる」「運動ができる」「モテる」という要素を持った生徒だけであるといっても過言ではない。これら3つでしか表立って評価されないためか、価値基準が偏っており、3つのどれにも当てはまらなければ、学校生活の中で成功体験を積むのは難しい。

多様な価値を認められる環境を作っていかなければなと思った。

 

②郷土愛×未来を創る力

宮崎さんのお話の中に出てきたフレーズ。

新潟県は教育の目標の一つに郷土愛を育むことを掲げているが、それだけでは生徒に「地元で生きていこう!」という思いを持たせるのはなかなか難しい。

地域と協働した取り組みやマイプロジェクトなどを通して、0から1を生み出す経験をさせることで、「新潟でもこんなすごいことができる!」「いったん新潟から離れても、帰ってこよう」と思えるような人材を育成することができそうだなと思った。

それが人口流出や人材不足の解消につながれば素敵。

 

③未来に対する強烈な当事者意識

取釜さんのお話では、6年間の活動で生徒・教員・地域の方々の意識が徐々に変わっていったことを知ることができた。

何か新しいことを始めようとするのは労力がいるし、反対されることも多い。それでも「なんとかしなきゃ!」と思った人が率先して取り組み、ビジョンを曲げずに継続させることで、まわりの意識を変えることができるんだなと思った。

 

 

「多様な体験・経験を組み合わせる」「多様な他者と良い関係を築く、協力する」など、『学び合い』の考え方と通じる部分があるな、というのが最大の収穫。

 

会の最後の方のリフレクションで、「自分のwill・can・mustについて話してみよう」というのがあったが、院生である私はとりあえず、研究を通してキャリア教育と地域活性化を結びつけてみようかなと思った。

 

往復4時間かけて新潟まで行った甲斐があったな、と感じた1日だった。

 

それにしても、自分の性格だから仕方がないとはいえ、外部の勉強会でなかなか人脈を広げられないのは課題だなぁ。直前に慌てて名刺を印刷したのに、結局1枚しか交換できなかった…