「こうありたい」という存在

講師時代に出会った人で、「こうなりたいなぁ」と思う存在が二人いる。どちらも女性の先生だ。

 

一人は、同期で同じ国語科の先生。

同期とはいえ、公立高校での経験も長いベテラン。実は同じ大学の出身だったということもあり、仲良くさせていただいた。

この先生のすごいところは、生徒と一定の距離感を保ちながらも、生徒に慕われているということだ。教科指導も生徒指導もしっかりと筋が通っており、「凛とした」という表現が似合う素敵な先生である。

 

もう一人は、体育の先生。2年間同じ学年でお世話になった。いつも明るく、ハキハキとした姿が印象的。言葉でメモするのではなく、話を聞きながら描いたイラストを見ることで内容を思い出せるという特殊能力(?)を持つ。

この先生は、生徒に慕われているという点では先ほどの先生と同じだが、生徒との接し方は真逆と言ってもよい。生徒の輪の中にいることが多い。面談等でも、生徒が興味を持っていることについて、「それ何?教えて?」と聞く。サバサバしているように見えて、しっかりと生徒に寄り添っている素敵な先生だ。

 

比較的早い段階で「こうなりたいなぁ」と思える存在に出会えた私は幸せ者だと思う。

 

そして、大学院に進学して「こうありたい」と思う存在がもう一人増えた。

同期の女性の現職さんである。明るくてよく通る声、くるくると動く表情、素敵な笑顔。自分にはないものを持つ人に惹かれるんだなぁ、としみじみ思う。

今日、同じ講義で彼女が模擬授業をしたのだが、指示の出し方がさすがだなぁと思った。

簡潔でわかりやすい指示。

適切なタイミングでの指示出し。

子どもの行動を見取ってすぐに示すプラスのフィードバック。

学校低学年の担任を15年以上続けてきたそうだが、経験に裏打ちされている。

 

彼女とは今年でお別れなのが残念でならない。近くにいるうちにたくさんお話しして、学べるものを学び取っていきたい。