飛び込み授業のリフレクション

飛び込み授業の興奮冷めやらぬ状態から一夜明けて、日常へとテンションがチューニングされてきた。

 

現段階で言語化できていることを、忘れないうちに記しておこうと思う。

 

今回私が担当したのは、2時間続きの授業の1時間目。最初の語りの内容は事前にある程度考えていったが、正直出たとこ勝負だった。

 

語りを考える上で重視したのは、"自分だけの強み"。私の最大の強みは働いた経験があることだ。将来働くことについては、ストレート生に比べて実体験をもとに語ることができる。だから、それをベースに将来働く上で必要なのは「わからない時に"教えて"と言える力」であり、一人も見捨てないようになってほしいということを中心に語った。

 

語っているとき、私の顔は"般若"だったらしい(笑)。緊張してガチガチになっていたのだろう。根は真面目で、初対面だとなかなか笑顔が出ないのはいつも通り。やはり素が出るんだなぁ、と実感した。

 

「どうぞ」の後、生徒はすぐに思い思いのやり方で課題を進めていく姿が見られた。もうそれだけでもうれしかった。「わかんない!」と素直に言える子、グループを渡り歩いて教えにいく子。たくさんのステキな姿を見せてくれた。

 

しかしながら、問題はこの後だった。どう頑張っても全員達成できなさそうなのである。今まで参観した飛び込み授業は全て全員達成していたので、内心「あぁどうしよう」となった。

 

とはいえ、自分が見たことをもとに自分の言葉で願いを語るしかない。授業の中で見られたステキな姿を具体的にフィードバックした後、「ただ、一人一人が本当に全員達成に向けてやれることをやったのか?」と問いかけた。この時も"般若"顔だったらしいが、次の時間で少しでも変わってほしいという一心で話した。

 

全員達成できないまま次の時間に放り投げる形でバトンタッチしてしまったが、私がやれることは精一杯やれたかな、とは思う。

 

生徒たちのステキな姿は数え切れないほどあった。その中でも印象に残っていることが3つある。

 

①ぱっと見、やんちゃな子なのかな?、という感じの子が、自分の課題をすっと終わらせた上で、いろんなグループを渡り歩いて教えたり、前の時間寝ていた子たちのところに行って一緒に課題をやったりしていたこと。

 

②ずっと一人で課題に格闘して、ペンが止まっていた子に、2時間目の途中でほかのグループにいた子がすっと寄っていって、一緒に課題に取り組み、達成していたこと。

 

③2時間目の終わり、席に戻って全体的にざわざわしていたとき、一番後ろの列にいた子が「シーッ」と言い、静かにするよう促したこと。

 

印象に残って言語化したのが3つもあるのだ。それ以外にもチャーミングな姿がたくさん見られた。それだけでも心が震えた。

 

百聞は一見に如かず、百見は一度の経験に如かず。飛び込み授業やってよかった、と心から思う。

 

以上、1000文字を超えるリフレクションでした。