「挫折」って何なんでしょう?

教員採用試験が目前に迫っている。私は今回で3回目。

「2度あることは3度ある」ということわざが頭の中をぐるぐるしているので、「3度目の正直」という伝家の宝刀で振り払っている毎日である。

 

さて、初めて教員採用試験を受けたのは大学4年生の時だったのだが、面接練習をしていて答えるのに困った質問があった。

 

「挫折した経験はありますか?」

 

さあ困った。何かに挑戦して挫折した、というのがお決まりのパターンなのだろうが、そもそも私はそれまであまり挑戦しない人生を送ってきていた。小さな挫折は日々経験してきているはずだが、あまりに些末すぎていちいち覚えていない。

 

考えるに、面接で期待されている「挫折」というのは、「乗り越えられるレベル」かつ「教員として不適格であるという烙印を押されない」ものでなければならないのだろう。そして、挫折から何を学んだか、もセットで面接官に差し出さなければならない。そんな都合のいい「挫折」を経験した、と胸を張って言える大学4年生は、果たして何人いるのだろうか。

 

大学4年で見事に採用試験に落っこち、3年間講師を経験してきた今であれば、面接で語れる「挫折エピソード」はいくらでもある。まだ乗り越えられていないものもあるが、挫折とその乗り越え方に”その人らしさ”が出るからこそ、「挫折した経験がありますか?」が面接の定番の質問になるのかなぁ、と思ったり思わなかったり。